アメリカ、ボストンのニューイングランド音楽院音楽理論科、同音楽院大学院作曲科卒業後、ハーバード大学大学院博士課程作曲科に特待生として入学、助手として作曲と音楽理論のクラスで教鞭を取る。後にハーバード大学より博士号取得。数々の作曲賞を受賞したほか、1990年にはウィニャフスキ国際作曲コンクールにおいて満場一致の優勝(2位
なし)を果たす。優勝賞金をウィニャフスキ協会に寄付し、91年ヴァイオリンコンクール開催の折、モーツァルト賞として優秀なヴァイオリニストに
授与した。
作品は日本及び海外で広く演奏され、ボストン交響楽団元首席フルート奏者ドリオ・ドワイヤー女史、オルガン奏者林祐子女史、ボストン交響楽団トランペット奏者、及び同交響楽団専属ピアニストなどからの委嘱作品も手がける。93年ドワイヤー女史来日の際には日本各地で作品が演奏された。また(財)数理科学振興会(理事長:広中平祐氏)からの委嘱作品が北海道で初演、CD録音される。95年、4人の箏奏者によるカルテット「Vortex」を始め、オルガン、フルートと箏などの委嘱作品が次々と初演される。96年には「サントリーホール10周年記念フェスティバル公演・
特別企画ーオルガン歴史紀行」にて、オルガン作品がサントリー大ホールにて演奏された。
コンピュータ音楽にも力を入れており、94年薩摩琵琶古曲研究会による委嘱作品、モノオペラ「銀杏散りやまず」(原作・辻邦生、舞台美術・磯崎新、演出・木戸敏郎)の作曲を担当。コンピュータ音楽の最新技術を駆使し、楽器とのインタラクティブな作曲を試み、好評を博す。96年夏にはフランス国立音響・音楽の探求と調整の研究所(IRCAM)に召喚されコンピュータ音楽の研鑽を積む。98年350人の応募者より選出され、再びIRCAMでの講習会(Stage
Program)に参加。 99年ベルリンにてアルトサックスとピアノのための「時空の再生」が委嘱初演される。2000年7月フランスで開かれる国際作曲家会議Talloires
International Composer's Conferenceに招聘されている。
現在、新潟大学教育人間科学部助教授、及び国立音楽大学作曲科、国際基督教大学非常勤講師。また作曲活動の傍ら、論文や音楽教育を新しい視点から捉えたエッセイも多く執筆し、
97年東京大学にて開催された日本記号学会大会では、「譜面の奥に存在する響きの
世界」を研究発表した。
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