新潟大学教育学部芸術環境講座 横坂研究室
プロフィール著書論文アーツマネジメント系プロジェクトコラム「プリズム」担当講義リンク集
コラム プリズム

NYツアーを終えて

 
横坂康彦

2008年度の横坂研究室の活動は、ニューヨーク・ツアー(2月)で幕を閉じました。研究室の3、4年生全員を含む音楽科の学生19名と2人の教員(田中幸治先生と横坂)が、マンハッタンでの芸術ツアーとニューヨーク州立大学フレドニア校との交流ツアーに参加しました。

大半の学生にとって、NYはもちろん海外も初めてです。私にとっても2年ぶりのNYでしたが、9.11以来すっかり変わった街の雰囲気は、治安面から見ても他の大都市並みになってきて、80年代の住人(あの頃は「バットマン」のゴッサム・シティでした!)には物足りないくらいでした。マンハッタンでは、メトロポリタン・オペラやエイヴリー・フィッシャーホール、メトロポリタン美術館や近代美術館MOMAなどで、学生たちも新しい経験を楽しんでいました。

一番人気は、ハーレムでのゴスペルとブロードウェイの「ライオン・キング」。どちらからも独特のエネルギーを浴びて、「カルチャーショック!」とか、「日本のミュージカルはもう観ない!」などの絶叫が…。Radio City でのロケット(ラインダンス)の団員との質疑応答や、ブロードウェイの現役歌手による歌とフリー・トーキングなどで彼らの好奇心は頂点に達し、次々といろんな質問が飛び出しました。ブロークンな英語で勇敢に挑戦する者もおり、これだけでも連れて来た甲斐があったというものです。

ツアーのクライマックスは、ニューヨーク州立大学フレドニア校への訪問でした。音楽マネジメントにも優れたカリキュラムを持つ同校では、学生たちが独自の組織を立ち上げ、アーティストの発掘からプロモーション、CD制作から販売までを手がけて、その売り上げが大学へ還元されるシムテムになっています。授業参観では、学生代表がこのプロジェクトの概要を話してくれ、彼らが作ったCDをおみやげにいただきました。CD録音の授業は立派なスタジオで行われ、どの周波数をいじると音がどう変わるかという訓練に始まって、どうしたら奥行きのある響きになるか…といった実践中心に進められます。本校の学生がその場で弾いたピアノの即興演奏を、ミキシングを通してすぐCDにしてくれ、その実践性に学生たちは2度驚きました。先方の教授陣や学生たちも、DVDによる新大音楽科の紹介に続く田中先生のピアノ・ソロや学生たちのピアノ・アンサンブルも楽しんでくれ、両校の交流が今後活発になればと思いました。

最終日は朝3時にフレドニアを出発する厳しいスケジュールでしたが、学生たちにはいつもの時間帯のようで、その後シカゴ経由のフライトでぐっすり眠り、帰国の翌日には就職の面接に行く強者も…! 

今の学生たち、十分に逞しいですね。大学在学中に自分の本当に関心の持てるものに出会えるようにと、心から願っています。
 
スカイスクレーパー:NYの空は狭い…? パークセントラル・ホテルで参加者全員
スカイスクレーパー:NYの空は狭い…? パークセントラル・ホテルで参加者全員
ハーレムの象徴アポロ劇場の評議員富田氏と フレド二ア校での歓迎会
ハーレムの象徴アポロ劇場の評議員富田氏と フレド二ア校での歓迎会
研究室を背負って立つ4年生たち 録音スタジオでの授業
研究室を背負って立つ4年生たち 録音スタジオでの授業
 
 

衝撃!の「ハーレム」

居場紗耶果(音楽表現コース3年)

ニューヨーク滞在3日目、私たちはハーレムのゴスペルツアーに参加した。ガイドが「トミー・トミタさん」というちょっと変わった名前の持ち主だと聞いた時から、なんだか楽しいツアーになる気がしていた。観光バスでの移動だったが、バスの中ではトミーさんの笑いを誘う解説が入り、退屈することがなかった。

ハーレムに入り、まず頻繁に目にしたのが道路沿いの店のシャッターに描かれているカラフルな絵だった。この写真は、その中の一例である。これらの絵は黒人のフランコさん(相当なお年だそうですが、とても生き生きとして愉快な方です)によって描かれ、ハーレムに活気をもたらしているように思った。

その後、トミーさんの案内で教会を訪れ、本場のゴスペルを体験した。人々の歌声や歓声が教会中に響き渡り、空気が振動しているのを体中で感じ、また、黒人の体の奥深くから溢れ出るエネルギーの大きさに圧倒されっぱなしだった。
私は当初、ハーレムという地域に対して危険・恐い・暗いといったマイナスのイメージばかりもっていたが、実際に訪れてみると今までの固定観念が覆され、とても人間味のある魅力的な街だということがわかった。

このツアーに参加して、さまざまな人に出会い、日本ではできない貴重な体験をさせていただいた。みなさん、本当にありがとう!
カラフルな街!ハーレム
カラフルな街!ハーレム
 

NYツアー紀行文

黒田萌花(音楽表現コース4年)

今回のNYツアーは衝撃の連続でした。NYフィル、オペラ〈リゴレット〉、ミュージカル〈ライオンキング〉、MOMA、メトロポリタン美術館、ハーレムなど毎日、本場の芸術に触れるという贅沢な時間を過ごすことが出来ました。

中でも私はライオンキングが印象的です。元々ディズニー映画のライオンキングが大好きで、あの作品がどんな風に演じられるのかなー、と思っていましたが、私の予想をはるかに上回る素晴らしさで食い入るように見入ってしまいました。主人公の子役をはじめ、演者の歌の上手さには本当に感動し、日本のミュージカルは見たくなくなりました…!!(笑)

私にとって初の海外がNYであったことをとても嬉しく思います。帰りたくない!! 本当にそう思いました。また自分の知っている世界がどれだけ小さいものであるかを実感した旅でもありました。まずは英語を身につけて…一生をかけて世界中を旅したい!! 新たな目標が出来ました。

NYの有名人!フランコ画伯とハーレムにて フレドニア校オケのリハーサル風景
NYの有名人!フランコ画伯とハーレムにて フレドニア校オケのリハーサル風景
フレドニア校での歓迎夕食会で
フレドニア校での歓迎夕食会で
 

NYで目覚めた「詩人」の感性

青山雄太(音楽表現コース4年)

“自由の国アメリカ…”、それを感じさせるのは自由の女神よりも、むしろそこの近くで4体ほど立っていたニセの女神たち…。散々女の子たちには記念写真のサービスしておいて、僕ら男どもが一緒に写真を迫ると、「お金払って出直しな」みたいな…。

でもその率直さや何でもありという雰囲気は心地よいものでした。RADIO CITYのガイドさんは笑顔と“ギャグ”が絶え間なく、横坂先生の通訳がたじたじになるほど楽しく案内してくれたり、またメトロポリタン歌劇場やAvery Fisher Hallの裏舞台の案内の方には、僕だけ突然「あなたはマネジメントというより“詩人”ね」と予言めいたことを言われたりと、アメリカの洗礼を受けました。僕は引っ込み思案ですが、“詩人”発言には黙っていられず、感謝を込めて「I never forget」と、ちょっと大胆にカッコいい男を気取ることに…。人々の個性とあたたかさに触れたツアーで楽しかったです。

ニセ自由の女神たち
ニセ自由の女神たち
 
 

迫力満点! ライオンキング

村尾加奈(音楽表現コース4年)

NYは街中に芸術がいっぱい!歩いていると、必ずミュージカルの看板や施設、美術作品を目にすることができました。毎日街を歩くだけでも十分楽しめました。

NY滞在3日目に訪れたミュージカル「THE LION KING」は、そんな芸術あふれる街の一角で行われました。ホールの中はとにかく広い!しかも雰囲気がとてもおしゃれで、普段訪れるコンサートホールとは少し違う印象でした。とても広いとはいえ、すぐ目の前でパフォーマンスしているような迫力満点の演技で圧倒されるばかりでした。言葉が分からないことは気にならないほどの演技力で視覚からも楽しめました。

THE LION KINGは長い間多くの方に親しまれている、というお話を聞きましたが、実際に見ると長期にわたって行われるのも納得できました。私も機会があればもう一回見に行きたいです!

看板がきれいでした! 摩天楼の下で新プロジェクトについて熱く語り合いました
看板がきれいでした! 摩天楼の下で新プロジェクトについて熱く語り合いました
 

NYにっき

竹内詩織(音楽表現コース4年)

NYに初めて降り立って約30分後。
「自由の女神」に扮した男性と写真を撮ってウキウキな私♪
撮影後、彼に激しくチップを求められました(>_<。)1ドル入れたのに…「5ドル入れてよ(`皿´英語)!!」と。怖かったです。さすがNY…と感じましたが、その後は何事もなく観光を楽しめました(^-^)彼のおかげで注意力が強くなったのかもしれません☆

 NYではとにかく見るもの全てが刺激的でした!! 街を歩いても〜さまざまなホールや教会を見学しても〜ご飯を食べても〜全てが迫力満点!! ビルが高すぎて、空は小さかったです(´Э`)

特にRADIO CITYのホールには鳥肌が立ちました(+△+;) 形のせいなのか、吸い込まれる感じさえしました…会場がより賑やかに感じられるようにホールの後ろの壁に絵が描かれているなど、その他にも日本では見たことのない工夫が多く取り入れられていました。御手洗いにも芸術を感じられる何かを施してしまうところとか、「みゅーじっくろさき」でもこのような斬新なことを取り入れてみたいな〜と感じました。

せっかく研究室生全員がNYに行ったのですから!それぞれが吸収したことを
存分に活かしていけたら良いなと感じています(^∀^)

吸い込まれるようなRadio City Music Hall 彼に要注意!
吸い込まれるようなRadio City Music Hall 彼に要注意!

黄金伝説:デカ盛り!

中村晃子(音楽表現コース3年)

 当たり前ですが、食べ物は予想通りのアメリカンサイズでした。“いきなり黄金伝説”に出てきそうなデカ盛り!!に近いものが普通。日本人にとっては毎回フード・ファイトです。サイズはともかく、味も盛り付けも豪快!ニューヨーカーは空腹を満たすためにどこまでも食べ続けます(?!)。

 でもレストラン店内の雰囲気や装飾、気さくな店員さんの接客がとっても楽しいんです!印象的な2つを紹介します。
ハリウッド映画な雰囲気のPLANET HOLLYWOODでは、天井にエイリアンがいっぱい飛んで(ぶら下がって)いたりと、レストラン自体がテーマパークみたいです。ハンバーガーとシーザー・サラダはボリューム満点!

映画「フォレスト・ガンプ」をテーマにしたレストランBUBBA GUMPはエビ料理が美味しくて、雰囲気や飾り、かわいらしい店員さんがとても素敵です☆食後のコーヒーを頼んだら、こんなにデカイのがきました!このお店は東京ドーム・シティなどにもあるのでぜひ! デザートは3〜4人で一皿で充分です!(笑)
これぞデカ盛り!Planet Hollywood 食後のコーヒー:う〜ん苦しい
これぞデカ盛り!Planet Hollywood 食後のコーヒー:う〜ん苦しい
雰囲気や飾りがステキ Bubba Gump
雰囲気や飾りがステキ Bubba Gump
 

メトのオペラに感動!

渡辺悠(音楽表現コース4年)

NYメトロポリタン歌劇場ではヴェルディのオペラ〈リゴレット〉を鑑賞。

ヴェルディのオペラは悲劇ばかりだが、本作品は格別。リゴレットが運命に翻弄される様が生々しい音楽と壮大な舞台で、実に残酷に描き出されていたと感じた。

指揮は音楽監督のJ.レヴァインを期待していたが、R.フリッツァだった…。しかし迫力は十分。オケも音量といい解釈といい、歌と見事なバランスで融和していた。

そして歌手陣。ジルダ役のA.カルザックの美貌もさることながら、私が感動したのはリゴレット役のG.ガグニッツェ。憎しみと狂気に駆られた末の悲劇は、道化の姿に違わず皮肉なほど滑稽。リゴレットの叫びと共にラッパがかき鳴らされ、強奏と共に幕を閉じるフィナーレは、なんとすさまじい幕引きだったことか。

館内は撮影禁止のため劇場のレッドカーペットさえ写真に収められず(ここで追い出されてたまるか!)、この感動をリアルにお伝えできないのが残念でならない。

メトのパンフレット パンフレットの拡大写真。こんなステージでした!! さすがメト、圧巻…
メトの概観。工事中のため壁が邪魔
 

熱狂!!興奮!!のゴスペル

和田美奈子(音楽表現コース3年)

 冬まっただ中のNYにて、私たちはものすごく“熱いモノ”を見た。見たと言うより感じたと言った方がいいのかもしれない。それは私にとって、今まで体験したことのない興奮であり、エネルギーそのものであった。

 一体何を見たのかって?それではお答えしよう。それはハーレムにある小さな教会で行われていたゴスペルである。なんだゴスペルかぁ、と思ったあなた!!このゴスペルを甘く見ないでいただきたい。私たちが見学したのはバプテスト派の日曜礼拝で、キーボードの即興演奏や歌声など、ものすごいパワーを持っているのだ。

彼らの音楽は私を圧倒しつつも置いていくことなく、むしろ引き込んで音の渦の中に連れて行った。いつの間にか立ち上がり一緒になって騒いでいた。このような経験をしたのは初めてであった。子どもからお年寄りまでが一体となって生み出すあの空間はライブハウスのような熱気に満ち溢れていた。音楽のエネルギーを直にくらった貴重な体験であった。

ニューヨークの空はホントに狭かった ハーレム近くのスーパー:果物の色が鮮やか!
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