旅行(調査旅行)

(2)北海道一周調査旅行(+秋田)・・・040819〜040912
 ※現在040827まで更新

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※9/15に書いているので一部うる覚え
040827 またもウソ・ネムロコウホネ
 北海道調査5日目.1戦1勝.
 生態学会3日目だが,午前中からI井さんと共に釧路湿原調査.だって,調査日数限られてるんだもん.

 HK-7:ネムロコウホネ?(釧路市達古武沼)
 テントを張っている達古武沼にてボートを出して調査.昔はネムロコウホネ?まみれで豊かな植生だったと文献を見る限り予想されるが,見る影も無い.アオコですごいことになってます.さらにネムロコウホネ?は周りをヒシに囲まれて息も絶え絶え.10年もしないうちに群落が消滅するのではないかと思われた.
 問題のネムロコウホネ?は何か変.やたらと浮葉がでかくて,花も変だ.結構高い頻度で萼が8枚の株がある(コウホネ属はふつうは5枚).

 ウソ・ネムロコウホネ(釧路市達古武沼).やたらと大きい浮葉.そしてまれにやる気無く抽水している.ここも雑種かい??みんな今まで変だと思わなかったのかねぇ.

 釧路湿原内では1集団取れればいいので,その後は釧路湿原観光をした.展望台で色々とボランティアの方に教えていただいた.勉強になりますなぁ.展望台の駐車場にはキタキツネが餌をもらいにウロウロしていた.人なれしすぎていて逆に興ざめ.

 キタキツネ(釧路市).お行儀よく座っても,食べ物はあげません.座ってるだけで飯が出てくるほど世の中は甘くないのだ.働かざる者,食うべからず(自戒も込めて).でも写真は撮ってあげます.

 夕方から学会に参加.でも,結局同期の東大のT川くんと広大のS田と話し込んでしまった.論文何本書いた?どこに出した?D3で出れそうか?就職できそう??などいろいろ情報交換した.結局は就職口ねぇ〜〜〜という結論で決着.
 
 懇親会.色々と話をしたが,車で会場に来ていたので全然飲めなくて残念.
 結構な頻度で知らない人から
 「ご結婚されたそうで,おめでとうございます.あ,お子さんもお生まれになったそうで・・・」
 とお祝いの言葉を頂く.どこでそれを?と聞くと2通りの答えが返ってくる.
 「よくHPを見てます」という答えは理解できるが,
 「○○大の▲▲研の□□さんからうかがいましたよ〜(なぜかフレンドリー)」というのは理解不能.
 □□さんって誰??会ったこと無いし.▲▲研なんて知らないし.
 HP公開してるからかなぁ.
 一回も生態学会で発表してないのに結構知られてしまっている?微妙な感じ.

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※9/15に書いているので一部うる覚え
040826 生態学会2日目
 北海道調査4日目.試合なし.
 午前中はたまったサンプル,標本をひたすら処理.クロネコから研究室へ送る.
 午後から参加.ポスターをさらっと見る.広大の知り合いが頑張って発表していた.お疲れ様(O関くん,ポスター賞おめでとう!).そのまま,口頭発表を聞く.個人的にはモウセンゴケ,コモウセンゴケとその雑種であるトウカイコモウセンの研究発表をしている方と色々と話がしたかった・・・が捕まえられなかった.残念.
 広大のI鷺先生と研究の話をした.また年末くらいからお世話になります.あと,I鷺研の学生がサイジョウコウホネをやるとのこと.コウホネは屍累々な研究テーマなので院生の方にはくれぐれも頑張って良い研究にしてほしいものです.
 生態学会では発表をしていないで,聞くだけなので毎回「置いてけぼり」になった気分になる.なんか昨年末の種生物シンポから進歩してない気がして(ギャグではない),非常にあせる.
 夕方から外来種の自由集会を聞く.K野研,K藤研とは違ったアプローチ.どのアプローチを取るにしろ徹底することが大事.さて,K野研としてはどうするんですかね.どっちつかずが一番悪い気がしますが・・・さて.

 夜は研究室の先輩でもある福井県自然保護センターのH山さんと釧路名物の炉辺焼きを食す(ごちになります!).
 色々と興味深い活動の話を聞いて,後輩としても刺激を受けました.
 そしてこのお店,非常に料理が美味しい!!秋刀魚の刺身,鯨の刺身など初めて食べました.
 口の中が「美味しんぼ」状態.ご飯3杯もおかわりしちゃった.
 また来ます!

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※9/13に書いているので一部うる覚え
040825 不漁
 北海道調査3日目.7戦1勝4敗2無効試合.

 白糠郡白糠町 馬主来沼:でかすぎ.どこからアクセスしていいものやら.どこかにネムロコウホネがいるらしいが速攻断念.
 白糠郡白糠町 コイトイ沼:たいしたことない.
 阿寒郡阿寒町 無名沼:周囲の農場の影響を受けて,ひどいもの.
 
 HK-6:ネムロコウホネ(網走郡津別町)
 サイズといい,花や浮葉の形態といい典型的なネムロコウホネ!!しかし,個体群がそれほど大きくなく十分なサンプリングが出来なかった.残念.
 見た植物・・・マツモ,ヒロハノエビモ,センニンモ,ササエビモ,ネムロコウホネ,ヒシなどなど


 ネムロコウホネ(全草(左),葯の反り返りっぷり(右):網走郡津別町).ここでようやく本当の(?)ネムロコウホネに会えた.やっぱり低地に分布しているものはコウホネとの交雑の影響を受けているのだろうか.短絡的に交雑の結果と言い切ってしまうのも現段階では危険.

 チミケップ湖(網走郡津別町).きれいな湖.心が洗われます.


 阿寒郡阿寒町 阿寒湖:湖というより海.岸辺に打ち寄せらている切れ藻を内緒で採集.ネムロコウホネがどこかに生育しているらしいが,でかすぎるので探すの自体却下.植生はチミケップ湖とほぼ同じ.マツモ,ヒロハノエビモ,センニンモ,セキショウモ(たぶん),エゾノミズタデなどなど.
 阿寒郡鶴居村 釧路湿原:温根内ビジターセンター裏の池にウソ・ネムロコウホネ.あきらかにでかい.西日本型ヒメコウホネだ!内緒で採っちゃおうかな?という悪魔のささやきにも負けず,写真を撮るだけで退散(あたりまえか).K藤さん一家と遭遇.「だれやねんな」って,いつも大学で会ってるでしょ.
 川上郡標茶町 塘路湖:かつてはネムロコウホネの標本がここでかなり採集されているが,ぱっとみではどこに生えているか見当がつかない.夕方だし,無理をせず退散.夕日が湖面を照らす様は何回見ても感動的だ.

 釧路湿原内の達古武沼オートキャンプ場にてテント泊.
 4人用テントで1人で寝るのってなかなか寂しいものがあります.
 明日から学会.楽しみ.

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※9/13に書いているので一部うる覚え
040824 それなりに快調
 北海道調査2日目.5戦1勝3敗1分.

 早朝に苫小牧を出発.ひたすら道東をめざす.
 途中,大量のサラブレットやホルスタインに感動しつつ目的地へ.

 HK-4:コウホネ(広尾郡大樹町)
 普通のコウホネに比べてやや小柄.果実サイズが小さい.
 周囲に北海道新産のヒメオヒルムシロを発見(帰って来てボスに見せたら,まったがかかった.ボス曰く新手の雑種らしい.個人的にはIntrogressedなオヒルムシロなだけだと思うのでヒメオヒルムシロでよいと思うのだが.).
 見た植物・・・ヒメオヒルムシロ,ヒロハノエビモ,エゾノミズタデ,コウホネ,ヌマゼリ,ノダイオウ,クサレダマなどなど.
 山形〜秋田〜北海道と北上しながらミソハギ,エゾミソハギをずーっと見ているけど変異は連続していそうだ.海外のエゾミソハギとは別ものかも(感じただけです.感じただけ.).

 エゾノミズタデ(広尾郡大樹町).志賀は学部生の野外実習の時にタデ科の分布調査をしてからタデファンです.エゾノミズタデはその中でも特に好きなタデ科植物.


 HK-5:ネムロコウホネ?(中川郡豊頃町)
 十勝川河口の河跡湖.
 ズブスブで群落まで近づくことが全然出来ない.ちょぼちょぼと採って退散.
 根性なしです.

 豊頃駅までI井さんを送っていってお別れ.2日間調査を手伝ってもらって助かりました.本当にありがとうございました!釧路湿原でもよろしくお願いします!!
 温泉に入って,定食くって,パシクル沼自然公園にて車泊.幸せ.
 
 それにしてもこっちの海岸沿いにある湖沼は本当にスケールが違う.本当に「ほったらかし」って感じ.ありえない規模の葦原.どうやらアクセスできるんだってものばっかり.感動させられるけど,調査ポイントまで向かうことを考えると呆然としてしまう.

 長節湖(中川郡豊頃町).本当にほったらかしってかんじ.本州とスケールが違いすぎます.

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※9/12に書いているので一部うる覚え
040823 北海道上陸
 北海道調査1日目.3戦3勝.
 昨日の夜から電車を乗り継いで早朝に苫小牧着.
 東大のI井さんに手伝ってもらいつつ調査開始.
 ここからはフィールドノートのメモの整理をかねて記述的な内容が続きます

 HK-1:コウホネ(勇払郡厚真町)
 明らかなコウホネタイプ.
 植生豊か.オヒルムシロ,ホゾバミズヒキモ,シズイ,カンガレイ,フトイ,サジオモダカ,ミクリ,タマミクリ,エゾミソハギ,コウホネ,マコモ,ガマ,ヨシなどなど.
 標本採集しまくり.ウキウキ.

 HK-2:コウホネ(苫小牧市ため池?)
 明らかなコウホネタイプ.かなりジャンボ.
 水流あり.巨大なパッチ.

 コウホネ(HK-2:苫小牧市).


 HK-3:ネムロコウホネ??(勇払郡厚真町)
 ネムロコウホネと呼ばれている産地.ゴムボートにて出撃.
 水深が極めて深く,結実率悪し.
 形態的には西日本型ヒメコウホネとほとんど同じ.
 
 ウソ・ネムロコウホネ(厚真町).これはいわゆるひとつの「西日本型ヒメコウホネ」ってやつですな.

 番外:ナガエミクリ(タマミクリかも)等(苫小牧市美々川).
 植生豊か.
 ナガエミクリが流れにゆらゆら揺れる姿は水墨画を想像させ,きわめて日本的な感じがする.
 いいものを見た.

 ナガエミクリ群落(苫小牧市美々川).


 夜は苫小牧市にてホテルを取る.
 I井さんと回転寿司へ.ごちになります.

 研究内容,研究人生について結構深く話し込んだ.
 何がベストか?
 選んだ道をベストにしなくてはならないってことなんだろうな.

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※9/12に書いているので一部うる覚え
040822 水草研究会全国集会in秋田 2日目
 エクスカーション.
 秋田の最上級(か?)の水辺を案内してもらう.
 いろいろな植物を見せてもらいました.
 出てくる植物は北方系で馴染み深いものばかりだったけれど,一人で周るのと,やっぱり現地の詳しい方に案内してもらうのとでは全然違う.
 良い勉強をさせていただきました.

 水草研究を世話してくださった秋田の関係者の方々,ほんとうにお疲れ様でした.
 そしてありがとうございました.
 
 スブタ(秋田県).昼食で立ち寄った池.公園になっているもののよく自然が残ってました.良い感じ.

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※9/12に書いているので一部うる覚え
040821 水草研究会全国集会in秋田 1日目
 早朝に秋田着.
 会場の外で握り飯を食べていると,突然声を掛けてくる若者が.
 若者:「あの・・・もしかして志賀さんですか?」
 志賀:「はい?確かにそうですが・・・」
 若者:「あぁ,やっぱり!!HPをいつも見させていただいていて,想像していた風貌と一致しました!」
 ガガーーーン,どういうのを想像してたんだーーー.
 若者は青森県のK里大のH口さんで,何回かメールをやり取りをした方でした.
 その後,色々とHPや日記に関する感想を聞きました.いろんな意味で院生生活の参考にしてもらっているとのこと(H口さんの研究室の後輩も含めて).
 やっぱりドラマッチクな日記かな?ためになるかな??売れる???

 で発表の方は・・・みなさん色々面白い話をしてくださった!非常に勉強になりました!!
 ・・・で自分の発表の方は
 ・・・
 ・・・・・・
 ・・・・・・・・・
 15分発表5分質問のところが23分くらい発表してしまった・・・(涙)
 ごめんなさーーーーーーーい!!
 でも,かなり笑いも取ったし満足.

 その後の懇親会では嬉しい事に質問攻めにあった!!
 口々に「発表上手ですね〜」「すごい面白かったよ!」「勉強になりました!」など最上級の誉め言葉を頂いた.
 うむうむ.そうであろう,そうであろう.
 
 まれに(結構たくさんか?)
 「あんた面白い人やな」
 と解釈が難しい誉め言葉を頂いた.研究よりも俺が面白いのか??どうなんそれ???
 
 今回の発表は成功と言ってよさそう.一安心.
 夜は新大時代の後輩のN田氏宅にお世話になった.
 積もる話を・・・そんなにせずにすぐに寝ちゃった.泊めてくれてありがとう.

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※9/12に書いているので一部うる覚え
040820 一瞬帰省
 早朝に長岡着.
 色々と雑務をこなす傍ら,実家の人々と共に愛咲の写真を見てウットリした.
 「あんたはいいから,愛咲をみたいてが〜」だと?
 し,失礼な〜.でもその通りか.
 夜は父上と酒を酌み交わす.
 ちょっと飲みすぎですよ,体に気をつけて.

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