| 12月12日月曜日第5限、教育学部204講義室において、〔美術を巡る日本の現状〕と題して、美術評論家 青木正弘氏による2011新潟大学全学講義が行われました。
青木正弘氏は、京都市立芸術大学美術学部彫刻科を卒業され美術教員として岐阜県の高等学校に勤務する傍ら旺盛な制作活動を展開する彫刻家でした。学芸員にはなりたくてなったわけではないエピソードも大変興味深い話でした。数年の教員勤務の後、岐阜県美術館学芸員、豊田市美術館準備室学芸員、同副館長を歴任され、その間に企画された展覧会は、常に全国から大変な注目を集め、美術出版社の発行誌が特集を組み、新幹線で多くの人々が地方の美術館に駆けつけました。現在では日本を代表するカリスマキューレターとして活躍されています。
講義の中身は、(ふがいなき日本)という中々ショックな内容でした。高度成長期に日本には多くの美術館ができました。バブルの時代の各美術館は、西欧からたくさんの美術品を収集しました。しかしどんな巨匠でも絶頂と衰退があり作品にもA級B級があります。日本の多くの美術館は、喜んでB級の作品を高いお金を出して買わされていたことを知らされました。青木氏が買い取り交渉の際フランスの画商が取り出した最初のカタログの作品をすべて(魅力が無い)といって拒否すると(あなた以外の日本の学芸員は、最初のカタログを"検討します"といって持ち帰るのに)と言って改めて鞄から別のカタログを取り出してきたという事実。作品を見極める目が育っていない故の悲しさです。
美術館活動の最先端を渡り歩いてきた青木正弘氏しか語れない内容であり、ここから日本の教育体制、とりわけ美術教育のあり方を問い直し、学生に奮起を促す大変示唆深い内容の講義でした。














